アン・スー(Anne Hsu)
日本名:雲井 卓
株式会社フォルムート 代表取締役
中国瀋陽市出身、2000年に留学で来日。卒業後10年間、IT企業にて営業管理職、新規事業推進などに従事。その間、子育てをしながらワークライフバランスを実践。ライフキャリアデザイン、サーバント・リーダーシップ、人を育てる組織作りのためにコーチングを学び、そして、ビジネスコーチとして活動を行う。
2016年5月に人々の無限の可能性を引き出すコーチングサービスを主な事業とした株式会社VollMutを設立。人を育む幸せに成功する成幸経営™をコンセプトにした組織改革、人財育成支援サービスを提供。「社長の社外にいるNO.2の幹部」をモットーにサポート実績2000回以上。経営幹部、管理職育成、ダイバーシティ組織の実現を得意とする。講師登壇経験累計500回以上。
趣味:ゴルフ、舞台鑑賞、キックボクシング、瞑想。
資格
NLP研究所 エグゼクティブコーチング認定コーチ
Teamflow アドラー流パーソナルコーチング認定コーチ
統合アイデンティティ アイダモン修了士
ロバート・ディルツ氏直伝 Hero’s Journey 修了士
ジュディス・ディロージャー⽒直伝パッション・イン・アクション 認定ファシリテーター

アン・スー 雲井 卓 のこれまで
私が18歳の時、突然日本に留学したいと家族に伝えた時のことを今でも鮮明に覚えています。家族や親戚一同が口を揃えて猛反対しました。中国と日本の物価の差が10倍以上もあり、留学には莫大なお金がかかる。周囲の大人たちは「なぜわざわざそんなことを?」と、厳しい声を浴びせかけてきました。
父はため息をつき、祖父母は沈黙し、叔父や叔母は次々と不安や反対の言葉をぶつけてきました。留学には日本語も分からず、知り合いもいない。「アルバイトなんて甘い!」と言われ、18歳の私に対する不安が渦巻く空間でした。
でも、私は心の中でこう思いました。「根拠はないけど、私にはできる!」その気持ちだけで、家族の反対を押し切り、日本へ飛び立つ決意を固めました。

日本での現実 —— 夢見た生活とのギャップ
日本に到着した日は、関西国際空港に降り立った瞬間、胸が高鳴っていました。ところが、現実は想像していた日本の生活とは全く異なるものでした。私が住むことになった寮は、古い建物で、6畳一間のアパー ト。そこには、トイレとお風呂もなく、家具や布団すらありませんでした。
目の前に広がるのは、ただの空っぽの6畳間。夢見ていた日本での新しい生活は、すぐに崩れ去りました。その夜、部屋の片隅に体育座りして大泣きしました。「お母さん…帰りたい…こんな夢を見るんじゃなかった」と。
しかし、次の日の朝、目を覚ますと、眩しい日本の朝日が差し込んできました。窓の外には、桜が散りかけていて、青空が広がっていました。「ここは日本だ、私が来たかった国だ」と自分を奮い立たせ、涙を拭って立ち上がりました。
応援してくれた日本の先生との出会い
留学生活が始まり、言葉も文化も分からない中で、私を初めて応援してくれたのが、日本語学校の伊藤先生でした。授業の中で「フルーツパフェを食べたいけれど、お金がないから食べられない」という文章を作ったことがありました。その数日後、先生は私をカフェに連れて行って、なんとフルーツパフェをご馳走してくれたのです。
あの時、目の前に現れたパフェを見た瞬間、涙が止まりませんでした。感謝の気持ちを伝えたくても、日本語がまだ上手く話せず、ただ「ありがとうございます、ありがとうございます」と繰り返すしかできませんでした。
この時、私は決意しました。「日本語を絶対に上手くなって、感謝の気持ちを自分の言葉で伝えたい」と。

貧しい生活とゴミ置き場めぐり
日本での生活は厳しく、初めて贅沢品として買ったのは中古の赤い自転車でした。これで毎晩ゴミ置き場を巡り、家具や家電を探す日々が続きました。ある夜、ついに神戸のハーバーランド付近で見つけたのが、念願の冷蔵庫でした。それを自転車にロープでくくりつけて家まで運んだことは、今でも大変な思い出です。
壊れてないかな?という気持ちでコンセントを差し込んで、冷蔵庫のコンプレッサーが動き出した瞬間、私は飛び上がるほどの喜びを感じました。冷蔵庫が動くのと同時に、私の心も動き出したようでした。
挫折と再出発 …… 「ありがとう」と共に
一時は挫折し、現実逃避に走ったこともありました。そんな時、喉が乾いて水を飲もうとした瞬間、「水道代を払っていないのに、この水を飲むのは申し訳ない」と感じたことがありました。その時、「まだ生きている、自分にはまだできることがある」と気づきました。
それからは、どんな小さなことにも「ありがとう」と言う気持ちを忘れずに、もう一度頑張ることを決意しました。

「いつくしめる」ことの大切さ
私はこの経験から、「いつくしめる」ということの大切さを学びました。「いつくしめる」とは、物事を大切に思い、感謝の気持ちを持つことです。「ありがとう」の反対は「あたりまえ」であり、私たちが日常の中で当たり前だと思っていることに感謝できるようになると、心が豊かになっていきます。
便利なものに囲まれた現代では、つい感謝の気持ちを忘れがちですが、「いつくしめる力」を持つことで、精神的な豊かさや生きる活力を得ることができるのです。
コーチングとの出会いと創業
IT企業に就職し、仕事と育児の両立に苦しむ中で出会ったのがコーチングでした。「あなたはどうしたい?」という問いかけを繰り返されることで、私は自分の本当の願いに気づき、やがてコーチングの力を信じるようになりました。
その結果、2016年に株式会社フォルムートを設立しました。この会社名はドイツ語で「みなぎる勇気」を意味します。私が関わる全ての人々が、自分の人生に勇気みなぎって輝いていくようにサポートしています。

私のビジョン
私のビジョンは、コーチングを通じて、誰もが自分の心に描き求め続ける人生を生きられるようにすることです。そして、世の中に愛、尊敬、信頼、安心があふれる社会を実現したいと考えています。その結果、コーチという職業が社会的地位を確立し、多くの人がコーチングの恩恵を受けられる世界を目指しています。
このビジョンを達成するために、私は常にフロンティアに立ち、仲間と共に学び、成長し続けます。お互いに勇気を持ち、自己成長を応援し合うことが、私たちの未来を切り開く鍵だと信じています。
